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寒露の食べ物と花~秋の空が冷たく澄み切る二十四節気

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寒露(かんろ)は、二十四節気という太陽の動きをもとにした季節の区分の一つで、黄経195度太陽が通過する日寒露の日です

現在の暦(新暦=グレゴリオ暦)では、10月8日頃から10月22日頃までの約15日が寒露の時期です。

江戸時代まで使われていた旧暦(太陽太陰暦)では、9月・戌の月の正節(月の前半という意味)のためが九月節寒露とも称しました。


寒露の季節

寒露~栗
寒露は、立秋から数えて4番目の秋の二十四節気です。

朝晩の気温がますます冷え込み始め夜の間に降りた露が冷たく感じられる頃です。

日中は暑くもなく寒くもないという1年を通じても過ごしやすい秋は、スポーツの秋、行楽の秋、美術の秋、読書の秋と楽しみ方も様々です。

また、秋の空気は澄んでいるため、昼は秋晴れの空が、夜は月夜の空が美しい季節です。

七十二候2019
二十四節季、七十二候2019年カレンダー

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七十二候

二十四節気は、それぞれが約15日間ありますが、二十四節気をさらに3等分した七十二候という季節の区分があります。

寒露には、次の七十二候が含まれます。

寒露 初候 鴻雁来(こうがんきたる)

10月8日頃から10月12日頃まで。

雁が北の地域から渡来してくる季節です。

秋の初めにわたってくる雁のことを詩歌の世界では、特別に初雁(はつかり)と呼びます。

寒露 次候 菊花開(きくのはなひらく)

10月13日頃から10月17日頃まで。

菊の花が香り高く咲き始める頃です。

寒露 末候 蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)

10月18日頃から10月22日頃まで。

秋が深まるこの頃、戸口で鳴く虫の音が、いっそう物寂しく聞こえるようになります。

ここでいう蟋蟀(きりぎりす)とは、コオロギのことを指しています。

寒露の食べ物

しめじ

しめじは本来はホンシメジのことですが、栽培が困難なため、天然物となるとわずかしか採れません。

そのため非常に高級品で、一般の市場でお目にかかることは不可能になっています。

現在、私たちがしめじとして認識して食べているのは、ブナの倒木や切り株に生えるブナシメジです。

ブナシメジは栽培されていますので年中手に入れることが出来ますが、天然物の旬は9月下旬から11月初旬。

風味や味に癖がないため、どんな料理にも使えるブナシメジは、カルシウムの吸収をよくするビタミンD・B1・B2・ナイアシンや、不足しがちな必須アミノ酸リジンも豊富なキノコです。

しめじ

栗の木は日本に広く自生しており、縄文時代からは食用されてきました。

は、炭水化物が多い高カロリーの木の実ですが、タンパク質やビタミンC・カリウムといった栄養素も含んでいるため、縄文時代の当時は主食級の食べ物だった可能性があります。

現在、高級品とされるのは京都の丹波地方でとれる「丹波栗」。

丹波栗という品種はなく、丹波地方でとれる大粒のを指していますが、平安時代から朝廷に献上された歴史があります。

栗

鯖(さば)

鯖(さば)は、サバ科サバ属の魚の総称で、マサバ、ゴマサバなどの種類があり、日本で最も食べられている魚の一つです。

秋から冬が旬のマサバは、10月から11月は秋サバ、12月から翌年2月は寒サバと呼び名も変わります。

悪玉コレステロールや中性脂肪を減らし、動脈硬化・脳卒中・高血圧などの予防・改善に効果のあるDHAやEPAの含有量は青魚の中でもトップクラス。

魚離れが心配される昨今ですが、サバは積極的に食べたい健康食品です。

鯖(さば)

はたはた

秋田県や山陰沿岸で獲れるハタハタ

山陰地方では3月から5月が旬ですが、秋田県では卵を抱える10月から1月にかけてが旬の季節です。

ハタハタという名前の由来も、秋田県で雷が鳴る11月頃に獲れることから付きました。

雷の鳴る音は”ゴロゴロ”と表現しますが、昔は”ハタハタ”と表現したのだそう。

秋田県では、カミナリウオとも呼び、漢字でも魚偏に雷、「鱩」と書くことがあります。

ハタハタ

寒露の時期の花

ホトトギス

藤袴(ふじばかま)

秋の七草に数えられる藤袴(ふじばかま)は、夏の終わりから秋にかけて藤色の小さな花を咲かせます。

小さな花が茎の先っぽに房状に咲く様子が袴のように見えることから、藤袴の名が付きました。

生花の状態では香りませんが、乾燥させると桜餅の葉のような香りを放つようになります。

そのため、乾燥させた藤袴は香料として宮中の女性に愛されてきました。

藤袴は、かつては日本各地の河原などに自生していましたが、現在では絶滅危惧種に指定されています。

  • キク科の多年草
  • 原産地は日本・中国・朝鮮半島
  • 開花時期は8月から9月

藤袴

杜鵑草(ほととぎす)

ユリに似た小ぶりの花を咲かせる杜鵑草(ほととぎす)は、日本が原産地で主に太平洋側の湿った林などに多く自生してきました。

白い花びらの紫色の斑点が、鳥のホトトギス(時鳥)に似ていることが名前の由来とされています。

  • ユリ科の多年草
  • 原産地は日本
  • 開花時期は8月から9月

ほととぎす

紫苑(しおん)

枝分かれした茎の先に、多くの薄紫色の花を咲かせる紫苑は、平安時代から庭園にも植えられて親しまれてきました。

花の時期が十五夜の名月の時期であることから、十五夜草(じゅうごやそう)と呼ばれることもあります。

かつては本州から九州にかけて自生していましたが、現在では数が減ってしまい絶滅危惧種に指定されています。

紫苑色というのは、紫苑の花の色が語源となって付けられました。

  • キク科の多年草
  • 原産地は日本・東アジア
  • 開花時期は9月から10月

紫苑

秋に咲くは、春の桜とならんで、日本を象徴する花です。

野生のも各地で見ることが出来ますが、園芸用の見事なは、奈良時代もしくは平安時代に中国から渡来した菊に品種改良を重ねたものです。

特に江戸時代以降の品種改良で、日本独自の多彩なが生み出されました。

鎌倉時代に後鳥羽上皇が菊の花の意匠を好んで用いられたことから、菊の紋は皇室の家紋になったと伝わります。

  • キク科の一年草・多年草の総称
  • 原産地は中国
  • 開花時期は秋から冬

菊

次の二十四節気は霜降(そうこう)です

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