大寒と書いて、“だいかん”と読みます。
字からも分かるとおり、寒さが最も厳しい時期をあらわします。
大学入試が本番を迎えるこの時期は、雪が降ることも多く、例年のように、雪の影響で試験の開始時刻に影響があることを心配するニュースが聞かれます。
今年は暖冬だなぁと思っていても、大寒の時期には不思議と雪が降るのですよね。
そんな大寒が2026年はいつからいつまでなのか、詳しい日程をご紹介します。
大寒の由来と時期

大寒とは、日本が太陰暦だったころに、季節の移り変わりを知るために使っていた二十四節気という区分の一つです。
大寒の日というのは、この大寒という時期の始まる日(節入り日)のことです。
大寒という場合、節入り日の当日のみを指すこともありますが、本来は約15日間の期間を意味します。
2026年の大寒はいつ?
- 2026年の大寒の日時(節入り日時)は1月20日(火)11時
- 大寒の期間は1月20日(火)から2月3日(火)

年によって1日前後しますが、例年1月20日ごろから始まり、次の二十四節気・立春の前日にあたる2月3日ごろまでが、大寒の時期です。
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小寒の時期の七十二候
大寒は、二十四節気では一年で最も冷え込み寒さが厳しい時期です。
大寒は、立冬から始まった冬の最後の節気であると同時に、二十四節気の24番目、つまり二十四節気の最後の節気。
そして、大寒の最終日は節分です。
大寒が終わると、旧暦で1年の始まりとされる立春、待ちに待った春の訪れです。
大寒の日に寒さがピークを迎え、その後、季節は徐々に春へと動くと考えられてきました。
実際には、「小寒の氷大寒に解く」という言葉があるように、小寒の平均気温の方が大寒を下回ることも。
大寒の時期は、年間の最低気温を記録することがあっても、立春に向けて気温が上がりだすため、全体の気温としては小寒よりは暖かいのです。
二十四節気をさらに5日ごとの季節に分類した七十二候では、大寒は次のような季節になります。
款冬華(ふきのはなさく)
1月20日から1月24日ごろは、フキノトウが凍り付いた地面から芽吹いてつぼみを付ける時期です。
この時期は、寒波が訪れ雪も積もりますが、地面の中では草花が春の準備を始めていることが分かりますね。
フキは、ウド・三つ葉・セリとともに、数少ない日本原産の野菜の一つで、万葉の時代にはすでに市場で売り買いされていました。
細長い姿をしたフキですが、茎ではなく葉の柄の部分にあたります。
フキの茎は、地面から5~10cmほどの深さに放射状に伸びており、フキノトウは、茎の先端から発芽した花蕾なのです。


水沢腹堅(さわみずこおりつめる)
span class="huto">1月25日から1月29日ごろは、沢の水も厚く凍るほど一年で最も寒い時期です。
この頃、最低気温が氷点下を記録する地域も多いことでしょう。
都心部などで積雪し、交通機関に乱れが生じるのも、この時期によくある現象です。


鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)
1月30日から2月3日ごろは、鶏が卵を産み始める時期<とされています。 品種改良で産卵用品種が作り出されたおかげで、現在では、卵は1年中手に入る食材になりました。 ですが本来、鶏は、秋から冬の間は産卵しない生き物。 鶏の産卵には、日照時間の長さが影響しており、日照時間が長い春から夏にかけて産卵数が増えます。 つまり、鶏が、卵を産み始めるということイコール春の訪れを意味していたのです。 七十二候の締めくくりを飾るのにピッタリですね。 

大寒に関わる雑学


大寒は、冬の最後の節気で、二十四節気の最後の節気です。
大寒の最後の日、つまり立春の前日は節分。
この日には、イワシや恵方巻などを食べて、厄をはらい、立春から始まる1年の幸福を祈ります。
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寒仕込み
1年で最も冷え込む大寒の寒さを活かして、味噌やお酒の仕込むことを「寒仕込み」といい、特に美味しい味噌やお酒ができるといいます。
気温が低いと醗酵がゆっくりと進み味に深みが出ることを活かした昔の人の知恵には脱帽です。
また水道水のなかった時代には、大寒の時期の水が、雑菌が少なく繁殖も少ない良質な水として「寒仕込み」をする上でも最適だったのです。


大寒卵
今でこそ1年中手に入る鶏卵ですが、鶏は本来寒い時期には卵を産みません。
その鶏が、小寒・大寒の「寒の内」とされる寒い時期に産んだ卵は、「寒卵」と呼ばれ、寒さに負けない滋養と強運の卵として珍重されてきました。
その中でも大寒の日に生まれた卵は「大寒卵」と呼ばれ、子供が食べると丈夫に育ち大人が食べると金運が上がる縁起物とされています。
1年中卵が手に入る現在でも、「大寒卵」は数が少ない貴重品です。
湯立神事
湯立神事は、ご神前に大きな釜をおいてお湯を沸かして、そのお湯に笹をひたしてお湯のしずくを周りに振りかけて清め祓いを行う神事です。
巫女がおどる神楽と結びついて湯立神楽としても知られており、各地の神社で神事として行われています。
京都の城南宮神社では、1年の無病息災を祈願してこの湯立神事を大寒の日に行うことで知られています。
節分
節分は、「季節を分ける日」という意味で、立春・立夏・立秋・立冬の四立(しりゅう)の前日を指していますが、現在では節分と言うと、立春の前日、つまり大寒最後の日を指すようになりました。
「鬼は外、福は内」と豆をまいて鬼を追い払う節分ならではの風習。
悪霊を祓う力のある大豆で、季節の変わり目に出てきた鬼を退治するというものです。


まとめ
「大寒」は、昔使われていた季節の区分、二十四節気の一つで、立冬から数えて6番目となる最後の冬の節気です。
年によって1日前後しますが、例年1月20日ごろから始まり、次の二十四節気・立春の前日にあたる2月3日ごろまでが大寒の時期です。
ちなみに
2026年は1月20日(火)から2月3日()までが大寒です。
大寒は、冬の終わりの節気です。
1年の始まりを立春と考えていた時代では1年の終わりの節気でもありました。
最低気温が氷点下を下回ることが多い時期でもあり、その寒さを利用してお味噌や酒の仕込みも始まります。
そして、寒さが最も厳しいと同時に、大寒は季節が春へと徐々に動き出す時期でもあります。
春は、もうすぐそこまで来ています!待ち遠しいですね!
- 次の二十四節気は立春です。
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